安全・安心を守る、身近な問題について
除染について
①仮置場について、まだ設置されていない地区における仮置場の設置の目途を含め、除去土壌の搬入完了の目標時期をお伺いいたします。
政策推進部長: まだ、設置されていない地区における仮置き場設置につきましては、未設置の7地区における現状は、地域除染等対策委員会や関係する地域の皆様に必要性や安全性等について繰り返し説明を行いながら、候補地への設置に向けた協議を行っている段階であり、今後もご理解をいただけるまで丁寧な説明を続けていく必要があるものと考えております。このようなことから、仮置き場設置の目途及び除去土壌の搬入が完了する時期につきましては、現時点ではお示しすることは困難でございます。
②除染について、現在の課題をお伺いいたします。
政策推進部長: 生活圏の環境を回復し、市民が安心して生活するためには、宅地内に保管されている除去土壌の搬出と住宅以外の道路除染等の早期完了が重要であると考えており、そのためにも全ての地区において十分な容量の仮置き場を確保していくことが優先すべき課題であると考えております。
③②の解決に向けた、今後の具体的な取り組みをお伺いいたします。
政策推進部長: 仮置き場につきましては、市が候補地の地権者、周辺住民、関係団体等に対して、仮置き場の必要性や安全性などについて長い期間をかけて丁寧な説明を重ねご理解をいただくことにより、設置に至っております。仮置き場が設置できていない地区におきましても、除染等対策委員会の皆様と連携しながら、関係する皆様に丁寧な説明を続け、ご理解をいただけるよう最大限努力してまいる考えであります。
道路の補修について
①成長により太くなった街路樹が道路等を傷めている事例について、今後の対応をお伺いいたします。
建設部長: 街路樹の植栽後、時間の経過とともに成長することによりまして、根が育ちまして、その根上がりにより道路の舗装や縁石を持ち上げ、歩行者の通行に支障を来しているところが見受けられます。平成26年度から市道北沢又─丸子線の歩道にございますケヤキの根上がりを除去して、歩道舗装を整備しております。このほか市内にはケヤキ、プラタナス、トチノキなどの街路樹がございまして、根上がりのほか倒木のおそれや、成長した枝葉による住宅の屋根、壁への損傷、さらに電波障害などの課題がありますことから、今後におきましても適切な樹木の管理を行うなど、安全な通行の確保に努めてまいります。
②事故等で損傷した設備を含む道路の補修について、加害者不明の場合の対応についてお伺いいたします。
建設部長: 交通事故等によります道路施設の損傷は、その事故原因者が復旧を行うものでございますが、その原因者が不明の場合、復旧のおくれによるさらなる交通事故のおそれがあるため、通過交通や歩行者等の安全確保などを総合的に判断し、道路管理者による復旧を行っているものでございます。
③②について、加害者が申し出た場合に比べ、補修までどの程度時間がかかっているのかお伺いいたします。
建設部長: 事故原因者が不明の場合、道路管理者による道路施設の復旧を行うこととなりますが、事故原因者が行う復旧との時間差は道路施設の種類及び破損状況により異なりますので、比較対照することは困難でございます。
未給水地域について
①未給水地域について、その世帯数をお伺いいたします。
水道局長: 市内で水道の給水区域に含まれない、いわゆる給水区域外にある世帯は約1,100世帯と推計しております。また、給水区域内にあっても水道を利用されていない世帯は約1,500世帯と推計しております。
②未給水地域の今後の対応をお伺いいたします。
水道局長: 水道未普及地域の解消につきましては、今後とも民営簡易水道組合などの水道への統合を進めていく計画としております。また、既に配水管の整備が完了している地域におきましては、井戸水などの自家用水道を利用されている世帯に対しまして、配水管布設工事助成制度や水道加入金減免制度の導入、さらには給水装置工事資金融資あっせん制度によりまして、上水道加入の促進に取り組んでまいります。なお、給水区域外へ給水区域を拡張し、供給することにつきましては、新たな配水池や加圧ポンプ所の建設、配水管整備等の施設整備に多額の費用が必要となりますことから、独立採算制を原則とする水道事業会計におきましては実施は困難であります。
③自家用水道等を利用している地域への、具体的な支援策をお伺いいたします。
水道局長: 自家用水道につきましては、給水区域内外を問わず、原則として利用者の責任において管理するものとなっておりますことから、水道局としての具体的な支援策はございません。
耐用年数を超えた物品の使用について
①消防団の重要な装備品であるヘルメットについて、耐用年数を超えて利用している事例について、見解を含め、今後の対応をお伺いいたします。
消防長: 消防団に貸与しております熱硬化性樹脂等のヘルメットの耐用年数につきましては、義務的な交換時期の決まりはございませんが、メーカーの推奨期間は3年から5年ごとに交換が望ましいとされております。また、消防団に貸与するヘルメット等の品目につきましては、経年劣化や損傷等で安全性や着用に支障となる場合は、予算の範囲内で支給することとし、定期的な更新整備は現在考えていないところでありますが、地域の安全安心を守る過酷な現場活動に従事していただき、日夜献身的に活動をいただいております消防団員の安全確保と事故防止を図る上でも、他市の状況を調査し、現在の貸与品目の使用期限等につきまして今後検討してまいります。
②消防団において、①以外に耐用年数を超えた物品使用の事例の有無をお伺いいたします。
消防長: ヘルメット以外の貸与品目につきましても、使用期間等の耐用年数は定められておりませんが、長期間にわたり使用されている品目の例といたしましては、夏活動服、冬作業服、アルミ防火衣などがございます。なお、当該品目も経年劣化や損傷等により安全性などに支障となる場合は、ヘルメットと同様、予算の範囲内で改めて支給することとしております。
お体の不自由な方への政策について
①耳の不自由な方にとって手話は非常に重要であり、手話言語条例の制定が待ち望まれていますが、見解を含め、制定に向けた取り組みをお伺いいたします。
健康福祉部長: 全国市長会におきましては、障害者福祉政策に関する提言に手話言語法、仮称でありますが、の制定についてを盛り込み、昨年度に引き続き全国会議員及び関係府省等に提出し、その実現方について要請しておりますことから、本市といたしましても手話が言語であるとの認識に基づき、手話を使って安心して暮らすことができる地域社会の実現を目指します。このような状況の中、手話言語法が整備されることが最も効果的であると考えておりますが、本市といたしましては他自治体の事例を参考に、平成28年度におきましては庁内関係各課で課題を整理するなど、条例制定に向けての取り組みを進めてまいります。
教育について
情報共有について
①学習指導案の共有等、先生間の情報共有について、取り組みをお伺いいたします。
教育長: 情報の共有につきましては、福島市学校教育情報ネットワークシステム、これにおきまして教職員が指導案等の情報を共有したり、グループウエアを利用して情報交換をしたりできる仕組みとなっており、共有化が効果的に図られております。
②秋田県秋田市で成果を上げている中学生サミットについて、本市でも実現可能と考えられますが、見解をお伺いいたします。
教育長: 本市におきましては、福島地区中学校教育研究会が主催いたしまして、各中学校の生徒会役員などの代表生徒が参加する生徒会交歓会が毎年開催されており、ことしで29回目を数えます。秋田県秋田市で実施している中学生サミット同様、学校間の情報交換や生徒会活動の活性化、学校が抱える諸問題の解決策の検討など、本市中学生の自主的な態度及びリーダーの資質育成に効果を上げているものと捉えております。今後は、他市町村の同様の取り組みにも注視しながら、本市の生徒会交歓会のさらなる充実を図ってまいりたいと考えております。
学校の統廃合について
①少子高齢化社会を見据えた学校の統廃合について、他市では小中一貫校へ移行する事例が存在しますが、本市の見解をお伺いいたします。
教育長: 学校の統廃合と小中一貫校への移行、これは本来その目的が異なるものと考えております。小中学校の統廃合につきましては、現在今後の福島市立学校の在り方検討委員会、これを設置しておりまして、次年度検討いただく予定でございます。小中一貫教育につきましては、今年度より飯野中学校区をモデル地区に指定いたしまして、研究に取り組んでいるところでございます。また、今後の福島市立学校の在り方検討委員会に対しましても、9年間を通じた系統的な教育を目指す今後の学校のあり方として諮問している項目でもありますことから、他市等での先進的な取り組みも含め、その成果、課題を踏まえながら、より望ましい学校のあり方について検討してまいりたいと考えております。
将来に向けての施策について
農業について
①JAの合併について、想定される本市への影響についてお伺いいたします。
農政部長: JAの合併は、担い手不足や組合員の減少など農業を取り巻く厳しい環境の中で、4つのJAがそれぞれの持つ経営資源や長所を生かし経済基盤を強化するとともに、効率のよい経営を目指したものでございます。今回の合併の本市農業への影響につきましては、農業生産力の拡大や農家所得の向上、さらには震災からの復興の加速化につながることを期待しております。
②本市の農業における課題をお伺いいたします。
農政部長: 本市農業の現状は、農業者の高齢化や後継者不足による担い手の減少、原発事故などに起因する農産物価格の低迷や農業資材の高騰による農業者の所得減少など、依然として厳しい状況にあるものと認識をしております。そのような中、農業の持続的発展を図るためには、生産性と収益性の高い農業の実現、農産物の安全性確保とそのPRなどが必要であり、これらが現在進めております放射線対策とともに、本市農業の大きな課題と捉えております。
③②の解決に向けた取り組みをお伺いいたします。
農政部長: ただいまご答弁申し上げました課題の解決に向け、農地等の除染や農産物の放射能検査といった放射線対策を引き続き積極的に推進するとともに、新規就農者や意欲ある担い手の育成確保、農家経営の安定を図るための農用地の集積と有効活用、農村環境の保全、農業施設の整備、農産物の安全性の確保と品質保持、さらには6次産業化の推進など、総合的に施策を展開することにより、本市農業のさらなる振興を図ってまいりたいと考えております。
観光について
①信夫山にガイドセンターが開設される等、信夫山がより一層注目されていますが、信夫山に対する本市の取り組みをお伺いいたします。
市長: 信夫山は、ちょうどこの議場からも見えているところでございますけれども、ふるさとの象徴として市民に愛されてきたところでございます。私は、多くの歴史や伝統文化に彩られた信夫山は、本市の貴重な観光資源であると認識しております。これまで一般社団法人福島市観光コンベンション協会により4つの信夫山散策コースがつくられ、ガイドマップの作成やまち歩きボランティアの信夫山ガイドによる解説つき散策などに取り組んでいるところでございます。市におきましても、信夫山公園に案内看板を設置して、信夫山を訪れる方の利便に供しております。さらに、市においては平成28年度予算案に信夫山の六供集落の調査等を行う六供集落の歴史現況調査を計上しているところでございます。
このような事業も含め、今後は信夫山ガイドセンターの開設を契機に関係機関と連携し、多くの市民に信夫山ヘの愛着や関心を高めていただくとともに、信夫山における歴史文化資源をさらに磨き上げ、本市の重要な観光資源として情報発信に努めてまいります。
②まちの駅の利活用について、今後の増設に向けた取り組みを含めてお伺いいたします。
商工観光部長: まちの駅は、地域情報を提供する機能を備え、人と人との出会いと交流を促進する場であり、観光情報の提供のほか休憩や待ち合わせ場所として市民や観光客に広く利用されております。これまでコラッセふくしま内に本市が運営するふくしま情報ステーションをはじめ、市内15カ所にまちの駅が整備、運営されているほか、全15駅で構成するまちの駅ネットワークふくしまが組織され、相互連携と交流を深めながら、郷土愛とおもてなしの心をもって心豊かに暮らせるまちづくりを目指し、活動しております。今後は、各まちの駅の利活用状況等を的確に把握し、利用促進に努めてまいります。
③インバウンドの推進について、本市の取組みをお伺いいたします。
商工観光部長: 現在外国人目線でのホームページやパンフレットの多言語化など、多言語による情報提供の充実を進めるとともに、WiFiの整備など外国人観光客の利便性を高める情報発信設備の整備を行っているところであります。今後は、宿泊施設従業員等の外国人観光案内人材の育成、指さし会話ツールの活用などによる観光施設、宿泊施設等における案内の充実、これらを促進するほか、外国人観光客のニーズに沿った体験プログラムを開発するなど、外国人観光客受け入れ体制の整備を進めてまいります。
また、在住外国人や留学生を対象としたモニターツアーの実施、国際旅行博覧会などへの出展などの国外向けプロモーションの強化、SNSの活用などにより効果的な情報発信を展開するほか、国や東北観光推進機構などとの連携により、インバウンドに対応した広域観光ルートの開発を進めるなど、2020年東京オリンピック・パラリンピックを目標に計画的に推進してまいる考えであります。
④Wi-Fiのアクセスポイントを拡充していますが、Li-Fiについての見解をお伺いいたします。
商工観光部長: LiFiは、LED電球などが発している光を使って、無線通信を実現する技術的な規格で、電波を使うWiFiの100倍の速度を実現する次世代の無線通信技術として世界各国で研究が進められております。本市におきましては、外国人観光客の受け入れ体制整備として、福島駅前、花見山など市内約40カ所に無料公衆無線LAN、Fukushima City Wi─Fiを整備しており、今後はさらに官民協働により宿泊施設や商業施設などにおけるアクセスポイントを拡充することで、外国人を含む観光客の利便性向上を図ることが重要と考えております。
LiFiにつきましては、研究開発の段階であり、実用化までにはしばらく時間を要すると思われますので、当面は国内における実用化の状況や国の動向、支援策等を見きわめてまいります。
選挙について
①選挙権年齢の引下げ後初の選挙について、本市において新たに選挙権を得る有権者数の見込みをお伺いいたします。
選挙管理委員会委員長: 選挙年齢引き下げに伴い、本市において新たに選挙権を得る有権者数は約6,000人と見込んでおります。
②選挙権年齢の引下げ後初の選挙に向けて、各学校への出前講座等の実施が考えられますが、見解をお伺いいたします。
選挙管理委員会委員長: 選挙年齢引き下げに伴い、副読本を用いた主権者教育が各高校で始まっております。これまでも県と共同で模擬選挙を実施しており、なおかつ本年2月には福島養護学校高等部において模擬選挙とあわせて出前講座を実施いたしました。今後は、学校からの要望がさらに多くなっていくことが予想されますので、効果的な内容について精査するとともに、可能な限り対応できるよう努めてまいります。
③その他、選挙権年齢の引下げに向け、投票率の向上に関わる新たな取り組みをお伺いいたします。
選挙管理委員会委員長: 新有権者に個別に啓発はがきを送付し、意識を高めるほか、福島大学構内への期日前投票所の試行的な設置を検討いたしております。新たな有権者を含めた若い世代への啓発といたしましては、従来から実施しております若者が多く利用しているツイッターやフェイスブックでの選挙中の情報発信など、多様な方法による啓発を行ってまいります。
若い世代への施策について
①若い世代への施策の実施にあたって、どのような方法で意見を聴取しているのかお伺いいたします。
政策推進部長: 若い世代のまちづくり等に関する意見をお聞きするため、昨年度から開催しているまちの未来創造会議の中におきまして、市内の大学生に参加いただくタウンミーティングを実施しております。昨年度は、福島大学の学生15名に参加いただきながら、本市への定住及び市内外への本市の魅力発信をテーマとしてご意見を頂戴しました。今年度は、本市が持つ農業や商工業、観光等の魅力についてフィールドワークを通して体感し、本市への定住、定着意識を育むことを目的として実施しましたずっと福島市応援プロジェクトに参加された大学生を対象にタウンミーティングを開催し、魅力あるまちづくり等に関する意見をお聞きしたところです。
②①で聴取した意見が反映された事例があればお伺いいたします。
政策推進部長: タウンミーティングに参加した大学生からは、自分たち若い世代が中心となり、SNS等を活用し、本市が持つ農業や観光等に関する魅力を情報発信することで、交流人口の拡大につなげられるのではないかなどの意見が寄せられたところであります。平成28年度におきましては、SNSの活用を通した若い世代の目線による情報発信について、運用の準備を進めてまいりたいと考えております。