消防行政について
火災予防について
①本市で発生した火災の出火原因について、平成27年・28年共に放火又は放火の疑いが最も多いですが、その撲滅に向けた取り組みについて、放火された原因も含めてお伺いいたします。
消防長: 放火の撲滅については、行政と市民が一体となった地域における放火されない環境づくりが重要であることから、自主防災組織での防火講話や訓練、火災予防運動期間中の地元消防団や女性防火クラブと共同での一般家庭防火指導をはじめ、あらゆる機会を捉えて防火意識の高揚を図って、放火されない環境づくりに取り組んでいるところであります。
また、原因としてごみ集積所に置かれた可燃ごみや建物の周りに乱雑に置かれた段ボール、新聞紙などに放火される事案が多いことから、収集日の朝にごみを出すことや建物周辺の整理整頓についても注意喚起を図っているところでございます。
②①について、警察との連携状況をお伺いいたします。
消防長: 放火と思われる火災が発生した場合には、地区を管轄する警察署と連携して対応を協議し、地元消防団を含め消防と警察による巡回や住民への防火対策チラシの配布を行って警戒をしているところであります。
消防の装備について
①3年から5年毎に交換が望ましいとされている消防団のヘルメットですが、耐用年数を超えて使用している事例が見受けられます。昨年3月議会では、「他市の状況を調査し、現在の貸与品目の使用期限等につきまして今後検討してまいります。」と答弁頂きましたが、検討状況をお伺いいたします。
消防長: ヘルメットの使用期限について、県内他市の状況を調査したところ、使用期限を定めている例はございませんでした。ヘルメットをはじめ現在の貸与品は、消防団の活動状況や団員個人によっても使用頻度に差があり、劣化の度合いも異なりますことから、一律に使用期限を定めるのではなく、これまでと同様に経年劣化や損傷などで安全性や着用に支障を来す場合には速やかに再貸与をしてまいりたいと考えております。
②消防団員のヘルメットを3年又は5年毎に更新した場合、単年度の想定経費をお伺いいたします。
消防長: 本市消防団員の定数は2,630人で、現在の購入単価4,200円をもとに単年度の想定経費を試算いたしますと、3年ごとに更新した場合には368万2,000円、5年ごとに更新した場合には221万円となります。
③消防団員の活動服がオールシーズンタイプへと変更となりましたが、1人当たりの予算の削減状況をお伺いいたします。
消防長: 消防団員の活動服につきましては、平成27年度まで夏用と冬用の2着を貸与しておりましたが、平成26年2月に国が定めた消防団員服制基準の改正に伴い、平成28年度から仕様を変更し、オールシーズン用1着として、新入団員から貸与しております。オールシーズン用に変更後の予算額につきましては、消防団員1人当たり6,156円の減額となります。
④消防署員のヘルメットについて、耐用年数を超えて使用している事例の有無をお伺いいたします。
消防長: 消防職員のヘルメットにつきましては、メーカーが推奨する耐用年数を超えて使用している事例もございます。
⑤④について、事例がある場合、その件数をお伺いいたします。
消防長: ヘルメットは、新規採用時に貸与するなど、経年劣化や損傷などにより安全性や着用に支障となる場合に再貸与しておりますので、これらを除く約200名の消防職員につきましては、メーカー推奨期間の5年を超えて使用しております。
熱中症の予防について
①今年5月以降、本市では猛暑が続く日が多くありましたが、これが原因と思われる本市の救急搬送件数を、昨年同時期との比較も含めてお伺いいたします。
消防長: ことし5月の熱中症による救急搬送件数につきましては16件で17名の方を搬送しております。また、昨年と比較いたしますと5件、6名の増加となっております。
②熱中症の予防に向けた本市の取り組みをお伺いいたします。
消防長: 夏日または真夏日となることが予想される場合、各メディアにより注意喚起が行われておりますが、本市消防本部の取り組みといたしましては、福島市ホームページへの掲載やフェイスブック及びツイッターのソーシャルネットワーキングサービスを活用するなど、市民の皆様へ周知をしております。また、気象庁より高温注意情報が発令され、気温が高くなることが予想される際には、各署所におきまして消防車両により広報するなど、積極的に熱中症の予防啓発に努めております。
災害時の対応について
災害図上訓練DIGについて
①災害図上訓練DIGについて、実施状況をお伺いいたします。
市民安全部長: 災害図上訓練は、自主防災組織や町内会などの皆さんが気軽に行うことができるとともに、地域防災力向上に資する有効な訓練であると考えておりますことから、市内の自主防災組織が実施する防災訓練での普及に努めているところであります。実施件数につきましては、平成27年度7件、平成28年度17件となっております。
②災害図上訓練DIGについて、避難訓練時等、学校教育へ取り入れている他県の事例が存在いたしますが、見解を、本市で把握している他県の事例も含めてお伺いいたします。
市民安全部長: 災害図上訓練を学校教育へ取り入れている事例といたしましては、神奈川県では短時間で実施できるように作成した簡易版DIGマニュアルによる各学校での取り組みを推進しているのをはじめ、山梨県では学校防災指針で災害図上訓練を防災教育の指導内容としているなど、全国的にはさまざまな取り組みがあると聞き及んでいるところであります。災害図上訓練を学校教育の中に取り入れることにつきましては、子供のころから防災、減災に対する知識を学び、経験することで防災意識が高まり、地域防災力の向上につながるものと考えております。災害図上訓練を含む防災教育の学校教育への導入につきましては、今後関係機関と協議しながら検討してまいりたいと考えております。
無線局について
①防災行政用無線局について、第三級陸上特殊無線技士以上の職員が非常に少ない状況です。有資格者の増員に向けた、具体的な取り組みをお伺いいたします。
市民安全部長: 防災行政無線基地局に無線技士の資格所有者を常時担当部局に配置する必要がありますことから、人事異動に伴い資格所有者が配置されていないという状況が生じないように、無線技士資格者を計画的に養成しているところです。
②福島市地域防災計画によると、有線通信が途絶した場合の措置として、”民間アマチュア無線局の協力を得て、「非常通信」を行う。”とあるが、協力を得るアマチュア無線局への連絡方法をお伺いいたします。
市民安全部長: アマチュア無線局への連絡方法につきましては、福島市役所アマチュア無線クラブに連絡することにより、同クラブの協力をいただくこととなっております。なお、同クラブを通じてクラブ員以外のアマチュア無線局との連絡についても確保できることとなっております。
③②のアマチュア無線局による非常通信について、訓練の具体的な内容を、有線通信が途絶した場合の協力依頼内容も含めてお伺いいたします。
市民安全部長: アマチュア無線局による非常通信の訓練につきましては、日本アマチュア無線連盟福島県支部として市内アマチュア無線局も福島県総合防災訓練へ参加し、有線通信を利用することができない地震災害等の想定に基づき訓練を実施しております。また、緊急時には、福島市役所アマチュア無線クラブが中心となり、市内のアマチュア無線局との協力体制が図られることとなっております。同クラブとは、緊急時には柔軟に協力をいただく旨の申し合わせがありますので、緊急時には災害状況や各種通信手段の通信状況に応じた協力を得てまいりたいと考えております。
災害時の避難所や拠点について
①他県では、オートキャンプ場を災害時の避難所とする事例が存在いたしますが、見解をお伺いいたします。
市民安全部長: 福島市内には、オートキャンプ場はありませんが、トレーラーハウスやバンガローなどの宿泊施設を有するオートキャンプ場につきましては、災害時に仮設住宅等として利用できるなど、避難所等の施設として活用できるものと認識しているところであります。
②他県では、廃校でキャンプ等を行い、宿泊することができる学校として有効活用している事例が存在いたしますが、見解をお伺いいたします。
教育部長: 学校の統廃合などにより生じます空き施設の利活用につきましては、市公共施設等総合管理計画の基本方針に基づき、総合的に検討してまいります。なお、空き施設の利活用につきましては、その施設の立地の特性や建物の状態などを十分に勘案し、検討してまいる考えでありますが、体験宿泊施設などとして利活用を図ることは、学校の多くが地域の避難所として指定されておりますことから、避難所としての機能が拡充される効果も期待できますので、先進事例などを参考に調査研究してまいります。
学校の統廃合について
学校の統廃合について
①少子高齢化社会を見据えた学校の統廃合について、「今後の福島市立学校の在り方検討委員会」での検討内容を、今後の検討計画も含めてお伺いいたします。
教育長: 今後の福島市立学校の在り方検討委員会におきましては、平成19年度の学校規模適正配置検討委員会からの建議を基本とし、どの学校においても教育活動や学校生活経験についての機会均等が保障される教育環境が必要であるという考えに基づき検討いただき、特に在籍ゼロの学年があり、今後も同様の状況が継続することが見込まれる小中学校、複式学級を用い、今後も同様の状況が継続することが見込まれる小中学校については、早急な取り組みが必要との答申をいただいたところでございます。
今後につきましては、答申を踏まえ、市立小中学校の統廃合を含めた適正規模、適正配置について、教育委員会において制度設計を行い、その上で保護者及び地域住民との十分な協議を通し合意形成を図りながら、よりよい教育環境の整備に取り組んでまいる考えであります。一方、地域から教育環境の改善について喫緊の要望がある学校につきましては、優先的に地域と協議を進めていく必要があるものと考えております。
体の不自由な方への対応について
仮称手話言語条例について
①仮称手話言語条例の制定に向けた、今年度の取り組みをお伺いいたします。
市長: 今年度の取り組みにつきましては、聴力に障害のある当事者団体やボランティア団体等からヒアリングを行い、ご意見をいただくとともに、障害者総合支援法の規定に基づき設置しております福島市障がい者地域生活支援協議会において協議してまいります。さらに、これら取り組みを踏まえ、市民からも幅広くご意見をいただきながら、平成30年度の制定に向け準備を進めていきたいと考えております。
除染について
仮置場について
①仮置場の除去土壌が中間貯蔵施設へ移設された後の跡地利用について、計画をお伺いいたします。
環境部長: 除去土壌の搬出後は、福島県の仮置き場の技術指針で仮置き場を速やかに現状に復旧するよう示していることや、土地賃貸借契約において現状復旧義務を定めておりますことから、汚染のないことを確認の上、返還することとしております。
除染に伴い除去した草木について
①除染に伴い除去した草木の保管状況について、ビニール袋に入れられているだけの箇所が多数存在いたしますが、その箇所数について、地区も含めてお伺いいたします。
環境部長: 生活圏森林除染に伴い発生した草木をビニール袋に入れて現場保管されている箇所数につきましては、渡利地区内で平成29年6月1日現在で30カ所ございます。
②①について、放射線量をお伺いいたします。
環境部長: 現在現場保管されている当該地点の空間線量率は、本年の6月1日現在で測定高1センチメートルの最小値で毎時0.13マイクロシーベルト、最大値で毎時0.28マイクロシーベルト、平均で毎時0.17マイクロシーベルトでございます。
③①について、地区毎の今後の焼却計画を、全ての焼却終了予定期日も含めてお伺いいたします。
環境部長: 渡利地区で道路等から見えるような状況で現場保管されているものにつきましては、6月末を目途に全て焼却する予定でございます。
観光振興について
信夫山について
①昨年3月議会に、「今後は信夫山ガイドセンターの開設を契機に関係機関と連携し、多くの市民に信夫山ヘの愛着や関心を高めていただくとともに、信夫山における歴史文化資源をさらに磨き上げ、本市の重要な観光資源として情報発信に努めてまいります。」と答弁頂きましたが、これまでの情報発信の具体的内容をお伺いいたします。
商工観光部長: 福島市観光コンベンション協会により、ねこ稲荷を活用した旅行商品の造成を行うとともに、まち歩きガイドブックやホームページなどを活用し、4つの散策コースや見どころ、まち歩きボランティアの信夫山ガイドなどの情報発信に努めてきたところであります。また、仙台・福島・山形三市観光物産広域連携推進協議会による東京、名古屋、大阪での旅行会社へのセールス活動におきましても、羽黒神社、信夫三山暁まいり、信夫山ガイドセンター、信夫山公園の桜などを紹介しながら、信夫山のPRを行ってきたところであります。
まちの駅について
①昨年3月議会に、「今後は、各まちの駅の利活用状況等を的確に把握し、利用促進に努めてまいります。」と答弁頂きましたが、具体的な利用促進事例をお伺いいたします。
商工観光部長: 本市のまちの駅は、まちの駅ネットワークふくしまに加盟する駅が、平成27年度には15カ所でありましたが、平成28年度には20カ所に増加し、相互の連携により利用促進に努めております。昨年度は新たな取り組みとして、まちの駅ネットワークふくしまにおいて、まちの駅マップとして、まちの駅の機能やそれぞれのまちの駅の概要、場所、駐車場や多目的トイレの有無などを掲載した案内マップを作成し、それぞれのまちの駅、市及び福島市観光案内所において配布し、利用促進を図っているところであります。
また、一部のまちの駅において、独自の広報紙に他のまちの駅を取材した内容を掲載するなどの連携企画を行うほか、各まちの駅のチラシを相互に備えつけるなど、連携による広報の強化にも努めているところであります。
情報発信について
①昨年3月議会に、「平成28年度におきましては、SNSの活用を通した若い世代の目線による情報発信について、運用の準備を進めてまいりたいと考えております。」と答弁頂きましたが、行なった準備を、平成29年度の計画も含めてお伺いいたします。
市長公室長: 平成28年度におきましては、市内の大学生の参加を得て、学生公式SNS検討会議、これを2回開催いたしました。会議では、若者目線による本市の魅力発信の実現を戦略目標に、大学生がふだん活用するSNSの媒体についてや、主な発信内容についての意見を交換いたしました。そして、若者同士の口コミによる情報の拡散を期待して、同じ世代の若者に閲覧してもらい、共感を得ることから始めることとなったところでございます。そういたしまして、会議に参加した学生には、今年2月に商工観光部において開設いたしました福島市インスタグラムwakuwaku_fukushimaへの投稿をしていただくなど、本市の魅力発信を実践いたしました。
本年におきましても、若い世代が自発的に本市の魅力を発信し、楽しみながら続けるための手法等について、引き続き意見交換を行うなど検討を続けてまいります。
花見山並びにその周辺について
①花見山への来場者数減少の要因をお伺いいたします。
商工観光部長: 花見山への来訪者数は、4月16日に1日の来訪者数としては東日本大震災後最多となる3万4,600人を記録いたしましたが、総来訪者数は昨年の24万1,000人に対し、本年は22万3,000人で、前年比1万8,000人、7.5%の減少となりました。その要因といたしましては、4月上旬に雨や肌寒い日が続き、シーズン前半の来訪者数が少なかったことや、4月19日の暴風及び20日の強風により、ヒガンザクラ、トウカイザクラ、ハクモクレンなどの花が一斉に散り、花見山の景観が一変したことに伴い、それ以降の来訪者数が伸びなかったことが影響したものと捉えております。
また、近年県内外において、花の観光スポットが増加し、旅行者が開花情報をもとに来訪予定当日に最も見ごろとなる観光スポットを選んで訪れるなどの傾向が強まっており、その影響もあるのではないかと推測しております。
②弁天山、大蔵寺、十万劫山、花見山、茶屋沼を結ぶハイキングコースの整備について、昨年6月議会に「渡利地区のまちづくり懇談会の意見を参考としながら整備内容等について検討してまいります。」と答弁頂きましたが、これまでの検討内容をお伺いいたします。
商工観光部長: 渡利地区のまちづくり懇談会の意見をもとに取りまとめられた渡利のまちづくり計画では、自然と歴史ある十万劫を中心とした信夫の細道などのハイキングコースの整備や活用について、草刈り及びハイキングコースの保全に取り組むこととしております。ハイキングコースの保全につきましては、地域の皆様と協力しながら草刈り、倒木撤去などに努めているところであり、平成28年度にコース全体の除染が終了したことから、今後は案内板や道標等のコース全体の点検を行い、適切な管理保全に努めてまいります。
③花見山やその周辺と小鳥の森との連携も考えらますが、見解をお伺いいたします。
商工観光部長: 今年度は、農政部と連携を図り、小鳥の森に自生するカタクリ群生地の案内チラシやパンフレットを花見山本部やあぶくま親水公園のシャトルバス乗降所に設置し、小鳥の森の情報発信と案内を行ったところであります。今後も花見山やその周辺と他の魅力ある観光資源等との連携に努めてまいります。