所有者の所在の把握が難しい土地に関する探索・利活用について
市道黒岩─小原線、杉妻地区の南福島ニュータウンから市街地へ下る道路について
①平成30年9月定例会議では、国の「所有者の所在の把握が難しい土地に関する探索・利活用のためのガイドライン」について、「所在の把握の手法や問題の解決方法などを関係各課と情報共有しながら、利用してまいりたい」と答弁頂きましたが、その後の利用状況をお伺いいたします。
建設部長: 所有者の所在の把握が難しい土地に関する探索・利活用のためのガイドラインは、土地の所有者が直ちに判明しない、または判明しても所有者に連絡がつかない場合などに活用されるものでございます。
市道黒岩─小原線につきましては、関係する土地の所有者が判明していますことから、このガイドラインには該当しないため、利用はしてございません。
②平成30年9月定例会議では、「公共事業の用地買収で難しい問題に直面した際には、国土交通省の市町村相談窓口を利用し、事業推進に向けて、連携を図ってまいりたいと考えております。」と答弁頂きましたが、市町村相談窓口のその後の利用状況を、国土交通省からの返答も含めてお伺いいたします。
建設部長: 市町村相談窓口は、土地所有者が判明しないなど、難しい問題に直面した場合に利用することとなっておりますが、市道黒岩─小原線などの現在市が実施している道路事業につきましては、土地所有者は判明しているなど、特に難しい問題には直面しておりません。
したがいまして、国土交通省の市町村相談窓口からガイドラインに対するアドバイスは受けておりますが、利用実績は今のところございません。
③事業推進に向けた、今後の計画をお伺いいたします。
建設部長: 市道黒岩─小原線の道路改良事業につきましては、地元代表者と懇談会を開催し、現状について説明をしたところでございます。
事業が進まない原因といたしましては、遠方に居住する土地所有者3名が自分の所有している土地の位置や形状、境界を把握していないため、現地での境界確定ができないということから、道路用地の買収を進められない状況であることを説明し、地元の自治振興協議会、町内会、PTA、母の会などの代表者から理解を得たところでございます。
その際に進めることができる区間だけでも進めてほしいといった要望がありましたので、今後、境界の確定に向け、引き続き地元関係者や関係機関と協議を行ってまいります。
本市内の建築物について
民間建築物に対するアスベスト除去、または囲い込み、封じ込めについて
①国土交通省のウェブサイト「アスベスト対策Q&A」には、「民間建築物に対するアスベスト除去、または囲い込み、封じ込めに関して国は補助制度を創設しており、補助金制度がある地方公共団体では地方公共団体経由で補助金が支給される」とありますが、本市が把握している本補助制度の内容をお伺いいたします。
都市政策部長: アスベストの除去等に関する国の補助制度につきましては、社会資本整備総合交付金によるものであり、住宅、建築物の吹きつけ材について行うアスベスト含有の有無に係る調査と、住宅、建築物の吹きつけアスベストなどの除去、封じ込め、囲い込みなどに対する補助であります。
補助率につきましては、アスベスト含有の有無に係る調査に関しましては25万円を限度額として10分の10、アスベストの除去などに関しては最大3分の2であり、いずれも地方公共団体経由で補助金の申請や交付がされるものでございます。
②①について、本市が把握している他自治体での主な実施状況をお伺いいたします。
都市政策部長: 国土交通省の集計によりますと、平成30年4月1日の時点で、全国の1,721の市区町村において、アスベストの調査に対する補助制度を創設済みの自治体数は318自治体であり、全体の18.5%、アスベストの除去等に対する補助制度を創設済みの自治体数は179自治体であり、全体の10.4%となっております。
また、同じく平成30年4月1日時点で、県内の59市町村において、アスベストの調査に対する補助制度を創設済みの自治体数は2自治体であり、アスベストの除去等に対する補助制度を創設している自治体はございません。
③本市で民間建築物に対するアスベスト除去、または囲い込み、封じ込めに関する補助金を支給することについて、本市の見解をお伺いいたします。
都市政策部長: 本市の民間建築物に対する補助事業につきましては、現在まずは木造住宅の耐震化や、耐震診断が法的に義務づけられた建築物の耐震化などに取り組んでおりますことから、さらに民間建築物に対するアスベストの除去等に関する補助事業を早期に実施することは困難でありますが、アスベストの含有の有無に係る調査や、安全に除去を実施することは重要でありますので、今後、実施については他自治体の状況や事例により調査研究してまいりたいと考えております。
④民間建築物に対するアスベスト除去、または囲い込み、封じ込めについて、本市での今後の方針をお伺いいたします。
環境部長: 民間建築物に対するアスベスト除去または囲い込み、封じ込めにつきましては、3つの法律、すなわち建設リサイクル法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、大気汚染防止法を所管する各担当部署により情報の収集と事業者に対する届け出、処分方法等の指導を行っております。
大気汚染防止法に基づく除去作業の実施届が提出された際には、養生検査を実施し、適切な除去作業が行われているか確認を行っております。
今後におきましても、情報の収集と事業者への指導を徹底し、民間建築物に使用されているアスベスト処理が適切に行われるよう努めてまいります。
公共施設解体時のリサイクルについて
①他自治体では公共施設の解体に関する入札を実施する際、ナゲット処理の実施を明記している事例がありますが、本市が把握している他自治体の主な事例をお伺いいたします。
財務部長: 他自治体の公共施設の解体工事において、ナゲット処理を明記している事例は把握してございませんが、本市を含め福島県が発注した改修工事において、ナゲット処理、いわゆる有価物処理を明記している事例がございます。
②本市で公共施設の解体を実施する際、解体に関わる入札の際にナゲット処理の実施を明記し、ナゲット処理を実施することについて、見解をお伺いいたします。
財務部長: ナゲット処理につきましては、再資源化の観点から有効な処理方法の一つであると認識しております。
一方で、解体工事におけるナゲット処理の明記は、積算条件等の課題もあることから、今後、国及び県の仕様書等を参考にしながら、また他市の状況等も踏まえまして調査研究してまいります。
③本市の公共施設を解体する際のリサイクルの現状について、今後の方針も含めて本市の考えをお伺いいたします。
財務部長: 公共施設の解体工事においては、国土交通省が発行している建築物解体工事共通仕様書等や建設リサイクル法に基づき、解体時に発生する建設副産物については適切に再資源化を実施しているところでございます。
今後におきましても、引き続き関係法令や基準書等に基づき、適切に処理してまいります。
福祉政策について
障がいのある子どもや発達が気になる子どもの保育関連施設の保育士等の募集について
①障がいのある子どもや発達が気になる子どもの保育関連施設について、本市が把握している保育士等の充足率の現状をお伺いいたします。
健康福祉部長: 心身の成長や発達に心配のある未就学児に対して療育を行う児童発達支援事業所におきましては、国の定める人員や設備等に関する基準により、現在、県の指定を受けて運営を行っておりますが、県より配置すべき人員等に欠員が生じているとの情報は届いておりません。
なお、人員基準は満たしておりますが、非常勤職員の割合の多い事業所において、現在、常勤職員を募集していると聞き及んでおります。
②障がいのある子どもや発達が気になる子どもの保育関連施設について、本市が把握している保育士等の募集方法を、その他の認可保育施設での募集方法との違いを含めてお伺いいたします。
健康福祉部長: 現在、認可保育施設につきましては、市が主体となり、認可保育施設合同就職相談会をはじめ、保育人材バンクを立ち上げ、保育士等の確保に取り組んでおりますが、障害児通所支援の指定に必要とされる人員の配置は、国の定める基準に基づき、各事業所が独自に募集し、対応しております。
なお、現在、常勤職員を募集している事業所においては、近隣の大学、福祉関係のウエブサイト、ハローワーク、職員のネットワークを通じて求人を行っていると聞き及んでおります。
障がいのある子どもや発達が気になる子どもの待機児童対策について
①障がいのある子どもや 発達が気になる子どもの保育について、過去3年間の待機児童数をお伺いいたします。
健康福祉部長: 保護者の方が児童発達支援の利用を希望する場合、まずは保護者と事業所との間で、事業所のあき状況も含め、見学や体験等の調整が行われ、利用見込みとなった後に市への申請となり、支給決定を経て事業者との直接契約となります。
このため、保護者と事業所との間で調整が行われている段階の児童につきましては、把握はしておりません。
②①について、来年度の見込みをお伺いいたします。
健康福祉部長: 保護者と事業所との間で見学や体験等が行われている段階において、一部の事業所におきましては待機等の調整が行われていると聞き及んでおりますが、詳細については把握しておりません。
③ウェブサイトについて、こども未来部の「保育施設の利用案内について」と、健康福祉部の障がいのある子どもや発達が気になる子どもの保育に関する情報が掲載されている「福祉施設一覧」では、内容に差がありますが、どちらも子どもを対象としており、差なく同様の扱いをすべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。
健康福祉部長: 現在、障害者や障害児を対象にした各種支援制度や福祉サービス全般に関する案内につきましては、障がい者福祉のてびきを作成して利用者等に広く配布するとともに、市ホームページに掲載しております。
今後におきましては、利用者やサービス提供事業所等のご意見を踏まえながら、利用者のニーズに応じた内容となるよう、市ホームページへの掲載について検討してまいります。
④障がいのある子どもや発達が気になる子どもの保育に関する情報を、こども未来部の「保育施設の利用案内について」にも掲載することについて、見解をお伺いいたします。
こども未来部長: 障害のある子供の受け入れにあたりましては、集団保育が可能であることや、障害の程度によっては配置基準以上の保育士を確保する必要があるため、できるだけ直接お話を伺い、入所判定をしているところでございます。今後、ご相談いただくことにつなげることができますように、保育施設の利用案内についてに掲載する内容につきましても検討してまいりたいと考えております。
埋込型人工喉頭用人工鼻について
①他自治体では、喉頭を摘出した患者らが使う埋込型人工鼻の消耗品への助成制度を行っている事例が存在しますが、本市が把握している事例をお伺いいたします。
健康福祉部長: 現在、人工鼻を障害福祉サービスである日常生活用具給付の対象品目としている自治体につきましては、徐々に全国的な広がりを見せており、県内においては田村市と桑折町が日常生活用具として認めていると聞き及んでおります。
②①について、本市でも助成を行うことについて、見解をお伺いいたします。
健康福祉部長: 人工鼻を日常生活用具給付の対象品目として助成することにつきましては、今後、喉頭摘出手術をされた方のニーズや用具の有効性を把握するとともに、現在の対象品目の精査や給付対象となっていないほかの福祉用具との公平性、他自治体の給付状況等を考慮しながら検討してまいります。
③喉頭を摘出した患者らに対する、本市が行っている支援について、現在検討している内容も含めてお伺いいたします。
健康福祉部長: 喉頭を摘出された方への日常生活用具の給付事業としましては、人工喉頭という発声を補助する機器を給付してございます。
本市の情報化について
平成31年度予算の情報化の推進について
①平成31年度予算の情報化の推進について、主な施策を、目標も含めてお伺いいたします。
市長: 平成31年度予算の情報化の推進につきまして、主な施策とその目標についてでありますが、まず庁内向けといたしまして、庶務事務システムを導入し、職員の事務作業の効率化などを図ってまいります。
次に、市民向けでありますが、AIを活用した保育所の入所選考と子育て支援システムを導入し、保育所の入所選考と入所調整事務のスピードアップ、ミスマッチの解消を図るものであります。
そして、庁内及び市民向けといたしましては、基幹GISを導入し、本市が保有するさまざまな地図情報を市民に公開することによる市民サービスの向上と、庁内の情報共有推進による業務の高度化、効率化を図るものであります。
情報化にあたっては、単にシステムを入れればいいというものだけではなくて、やはり職員の意識改革、それから業務フローの見直しといったこともしないと改善には結びつきません。こういったことにも取り組みながら新システムを導入し、業務のコスト縮減や効率化、スピードアップをするとともに、市民サービスの向上を図ってまいります。
情報化に向けた部署間の連携について
①情報化は複数の部署が連携しなければならない局面が多々あると考えますが、本市の見解をお伺いいたします。
総務部長: 情報化における複数の部署の連携につきましては、マイナンバー制度などのように、複数の部署において事務執行や情報連携が必要となる場合においては、特に重要であると考えております。
マイナンバー制度導入時におきましては、関係する庁内19課の職員によるワーキンググループを設置し、情報共有を図りながら作業を進めてきたところでございます。
今後とも、複数の部署の連携が必要な場合におきましてはワーキンググループを設置するなど、情報共有を図ってまいる考えでございます。
②兵庫県姫路市では、20名以上の全ての課に「情報化リーダー」を配置し、課を超えて情報化に取り組んでいますが、この様な取り組みを行うことについて、本市の見解をお伺いいたします。
総務部長: 課を超えた情報化の取り組みにつきましては重要であると認識しておりますので、本市におきましては、各課における情報化の中心的役割を担う職員としてシステムアドバイザーを設置しているところでございます。
システムアドバイザーは、情報システムの導入など各課における情報化の推進とともに、オープンデータ推進事業など全庁的な情報化施策への協力、支援などを主な業務としており、今後ともシステムアドバイザーを活用し、情報化の推進に取り組む考えでございます。
選任数につきましては、116所属232名でございます。
本市の活性化について
古関裕而、金子夫妻のNHK朝の連続テレビ小説放映について
①古関裕而、金子夫妻のNHK朝の連続テレビ小説放映が決定しましたが、これを活かした今後のまちづくりについて、本市の見解をお伺いいたします。
市長: 本市の名誉市民である古関裕而さんご夫妻をテーマにした朝ドラの決定は、生涯5,000曲を作曲し、激動の昭和にエールを送り続けた古関裕而氏の功績とともに、本市の東日本大震災からの復興の姿を全国に発信する絶好の機会であると考えております。
既に古関裕而記念館を目当てに訪れる方々も目立ってきておりまして、市でも早速福島駅東口のバス乗り場において記念館向けのバスを表示するなどの対応は図っているところでございます。
今後におきましても、朝の連続テレビ小説の放映に向けまして、全国からの来訪者の受け入れ体制の整備と古関裕而氏を生んだまち福島をアピールする古関裕而氏を生かしたまちづくりシンフォニーといったネーミングで早急に施策を取りまとめ、官民挙げてオール福島で本市の魅力の全国への発信とともに、音楽を生かしたまちづくりの推進に取り組んでまいります。
②ロケ地について、本市が把握している情報があればお伺いいたします。
教育部長: 現在、本市でロケ地について把握している情報はございません。
③ロケ地について、今後本市がNHKへ予定している要望があればお伺いいたします。
市長: 古関裕而氏を生んだまちとして、幼少、青年時代に過ごした地や作曲した作品にゆかりのある場所などを含めて、いろんな面で福島をアピールしていくことが大事だというふうに思っております。余りしつこくやると逆に現場に嫌われてしまってよくないのです。その辺は私のほうでコントロールしたいと思いますが、ぜひロケとか、先日も実はそれは向こうのほうからご挨拶に来られたときにこちらでお話をさせていただきましたし、先ほど山岸議員からのご要望にもあったように、ぜひ福島のものを古関さんが楽しんでおられたシーンといったようなことも取り上げていただくように私のほうからお願いをしていきたいと、近くまたご挨拶に伺う予定でおりますので、やってきたいと思っております。
④本市の受入れ体制を、これまでの本市のロケ受入れの事例も含めてお伺いいたします。
商工観光部長: ドラマや映画、コマーシャルなどの撮影受け入れにつきましては、ロケ地の紹介やロケハン、撮影への同行、エキストラの募集など、関係機関と連携しながら支援を行っております。
具体的な事例といたしまして、昨年10月に民家園で撮影が行われました周防正行監督の映画に関しましては、商工会議所や大学等の協力を得ながらエキストラの募集を行い、撮影スタッフの宿泊地や食材調達店の紹介、撮影当日のエキストラ誘導などを行ったところであります。
⑤愛知県豊橋市と共に取り組んできたわけですが、放映決定を受けて、今後、愛知県豊橋市と予定している企画や地域振興策があればお伺いいたします。
教育部長: 愛知県豊橋市とは、NHK朝の連続テレビ小説の放映実現に向けて、商工会議所とともに、イベントでの交流や古関裕而氏の功績について啓発活動を両市で行うなど、連携を図り、誘致活動を行ってまいりました。
今後におきましては、古関裕而、金子夫妻の出身地というきずなをもとに、両市の活性化につながる事業について検討を進めるなど、今後におきましても豊橋市と連携、協力してまいりたいと考えております。
⑥連続テレビ小説を契機に、音楽都市を全国にPRする絶好の機会であると考えますが、今後の具体的な計画があればお伺いいたします。
教育部長: 今後の具体的な計画といたしましては、古関裕而記念音楽祭に加えまして、オリンピック・パラリンピック関連イベントや古関裕而氏野球殿堂入りに向けた活動など、さまざまな機会を捉えて全国に音楽によるまちづくりを発信できるよう、新たな事業の展開について関係団体、関係部署と連携しながら検討してまいります。
⑦⑥について、まずは市役所内で古関メロディーをエレベーターや待合スペース等の庁舎内で流すことが考えられますが、見解をお伺いいたします。
教育部長: 市役所内で古関メロディーが使用されることは、古関メロディーの継承や古関氏の功績を広く周知する上で有効な手段の一つであり、現在は市役所庁舎の電話保留音と毎週水曜日のノー残業デーの音楽について、古関メロディーへの変更を進めているところでございます。
映像資料の利活用について
①他市では様々な映像資料を作成し、観光のみならず、各種のアーカイブ資料として保存・利活用している事例が存在しますが、本市での映像資料の作成・活用状況を、今後の計画も含めてお伺いいたします。
教育部長: 本市の映像資料については、市史編纂室及び資料展示室において、茂庭地区の生活や金沢の羽山ごもりを記録した16ミリフィルムや、市民から寄贈されたビデオテープなどを所蔵しておりますが、再生環境が限られているため、現在のところ貸し出しは行っておりません。
また、過去の市政広報動画などは将来の資料的な価値が期待されますことから、著作権法等に十分留意した上で、映像資料とともに、今後デジタル化も含め、一元的な保存と管理について検討してまいります。
今後市で主催するイベント、式典、そういった事業につきましては、写真ないしは映像で記録、保存してまいりたいというふうに考えてございます。