市民の安全・安心について
台風19号に係る被災家屋等の解体事業について
①これまでの解体件数を、申請件数も含めてお伺いいたします。
環境部長: 本年3月5日現在、解体申請は32件、うち市発注により解体が完了したものはございません。
②被災家屋等の解体申請の相談で、申請が困難な場合を、その理由も含めてお伺いいたします。
環境部長: 被災家屋等の所有者が死亡した後、相続手続きが行われていない、あるいは権利関係者全員の同意が得られていないなどがございました。
③②について、解決に向けた他の部署との連携状況をお伺いいたします。
環境部長: 相続手続きは個人の権利に属することであり、行政が直接関与できるものではないことから、必要に応じ、市民法律相談窓口などの所管部署等と連携を図り対応しております。
④所有者が存在しない場合等、当該家屋の固定資産税を現に納税している者から解体申請の相談があった場合の、本市の対応をお伺いいたします。
環境部長: 被災家屋等の解体処理事業における申請者は、被災家屋等の所有者、すなわち建物登記簿の登記名義人または法定相続人となります。現に納税している方は、納税に関する事務処理を委任された納税管理人であり、所有者ではないため、申請することはできません。所有者が死亡している場合は、法定相続人を調査し、相続手続きを行うこと、法定相続人の存在、不存在が明らかでないときなどの場合は、家庭裁判所へ相続財産管理人の選任申立てを行うよう助言しております。
⑤被災家屋等の解体事業は所有者からの申請が原則となっていますが、所有者の本人確認はどの様に行っているのかお伺いいたします。
環境部長: 申請書に添付していただいた印鑑登録証明書及び身分証明書の写しにより、本人確認を行っております。
⑥解体申請があった被災家屋等を解体する際、当該家屋等の特定と確認はどの様に行っているのかお伺いいたします。
環境部長: 申請書に添付していただいた罹災証明書と被災家屋等の登記事項全部証明書により、所有者立会いの下、現地確認を行い、当該家屋の特定と確認を行っております。
⑦解体申請があった被災家屋等を解体する際、当該家屋等の権利確認はどの様に行っているのかお伺いいたします。
環境部長: 申請書に添付していただいた被災家屋等の登記事項全部証明書により、権利関係者の確認を行っております。
相続手続きが行われていない場合は、相続関係図及び遺産分割協議書など、相続を証明する書類を添付していただき、権利関係者の確認を行っております。
⑧解体申請の相談があったにもかかわらず、結果として申請が受理されず解体できない場合、特定空き家となる可能性が高いが本市のその後の対応をお伺いいたします。
都市政策部長: 被災家屋が解体されず、継続的に管理不全空き家の状態となり、危険性が高い、もしくは環境に著しく悪影響を及ぼすなど、仮に特定空家等となった場合は、福島市特定空家等に関するガイドラインに基づき対応してまいります。
新型コロナウイルスについて
①本市がこれまでに行ってきた対策を、国・県との連携状況も含めてお伺いいたします。
市長: 新型コロナウイルスに関する本市の対策につきましては、国からの通知を踏まえ、県とも情報を共有しながら対応しております。
1月30日に私を本部長とした新型コロナウイルス感染症対策本部を設置し、医療機関をはじめ関係機関と連携し、全庁的な取組を推進してまいりました。
電話相談につきましては、2月5日に相談専用電話を、2月7日には帰国者・接触者相談センターを設置し、対象者や受付時間を拡充して取り組んでまいりました。相談専用電話には、3月3日現在で459件の相談が寄せられております。県や医療機関等と連携し、帰国者・接触者外来や入院体制の確保など、医療体制の整備も図っているところであります。
さらに、政府の方針を踏まえ、2月の27日には本市における新型コロナウイルス感染症対策の当面の方針を取りまとめ、翌28日には市長メッセージを発して、市民、事業者、団体の皆様に感染拡大防止の行動をお願いしたところであります。
今後におきましても、国、県と情報共有を図り、感染拡大防止と蔓延防止に取り組んでまいります。
②本市市民が受けることができる、本市が把握している一日当たりのPCR検査の上限数をお伺いいたします。
健康福祉部長: 新型コロナウイルス感染症が疑われる方の行政検査につきましては、本市を含め、県内全ての検査が福島県衛生研究所で実施されております。
現在は、県衛生研究所において1日当たり24人分の検査が可能とされております。
③②について、本市が把握しているこれまでの検査件数を、その結果も含めてお伺いいたします。
健康福祉部長: 県の公表によりますと、3月9日現在、検査件数は84件で、陰性は83件、陽性は1件となってございます。
④検査の結果陽性で入院となる場合、本市が把握している本市内に入院可能な患者数をお伺いいたします。
健康福祉部長: 新型コロナウイルス感染症の検査の結果、陽性で入院となる場合、福島市を含む県北地域では、第一種感染症指定医療機関に2床、第二種感染症指定医療機関に6床、合わせて8床であります。
なお、患者数が増えた場合には協力医療機関に拡大することとしており、状況により変動いたしますが、15から20床程度の確保が可能な状況となっております。
⑤テレワークを実施する事例も見られ、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部が決定した「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」の中でも、テレワークや時差出勤を強く要請していますが、本市でのテレワークの導入可能性をお伺いいたします。
総務部長: テレワークにつきましては、端末などのハード面の整備に加え、個人情報の流出防止や職員の労務管理など、整理すべき課題があることから、職員のコロナウイルスへの感染予防措置といたしましては、時差出勤を実施することとしたところでありまして、現時点でのテレワーク導入については予定してはございません。
⑥本市でも時差出勤が行われていますが、全職員の1割が対象である理由をお伺いいたします。
総務部長: 本市における時差出勤につきましては、感染者や感染のおそれのある方との接触機会を減らす観点から、現在鉄道やバスなどの公共交通機関を利用して通勤する職員を対象に実施しております。
職員の通勤手段別の割合は、自家用車が最も多く69%、次いで自転車が17%、その次に鉄道やバスなどの公共交通機関の利用者が7%となっておりまして、全職員の1割弱が時差出勤の対象となったところでございます。
⑦本市での昼休みのさらなる分散への見解を、現在の状況も含めてお伺いいたします。
総務部長: 職員の休憩時間につきましては一斉付与の原則があることを踏まえ、一般的な職員の休憩時間は正午から午後1時までの1時間としております。
しかしながら、今般の時差出勤の実施対象となった職員の休憩時間につきましては、業務に支障のない範囲で、職場の実情に応じ、所属長の承認を得た上で、出勤時間に合わせて休憩開始時刻を正午よりも前もしくは後ろにスライドさせるなど、柔軟な対応を図ってまいりたいと考えております。
⑧東京都は都営地下鉄の駅改札付近に、体温を自分でチェックすることができる赤外線サーモグラフィーの設置を検討していますが、この様な設備を本市の公共施設へ設置することについて、本市の見解をお伺いいたします。
健康福祉部長: 現在のところ、福島市における新型コロナウイルス感染症対策の当面の方針及び市長メッセージにおいて、発熱等の風邪の症状が見られる場合は外出を自粛することなどをお願いしているところであります。
今後も引き続き感染拡大を可能な限り抑制するため、必要な情報を周知してまいります。
なお、市公共施設に体温を測定する赤外線サーモグラフィーの設置の予定はございません。
⑨本庁舎や支所等で行われているアルコール消毒液での消毒について、さらなる徹底が必要と考えますが、本市の見解を、それに向けた具体的対策も含めてお伺いいたします。
健康福祉部長: 本庁舎や支所等の公共施設においては、入り口等にアルコール消毒液を設置し、入室前に手指衛生をお願いしております。さらに、接触による感染予防のため、不特定多数の方が利用し、手指が頻繁に接触するドアノブや手すりなど共用箇所においては、アルコールや次亜塩素ナトリウム、いわゆる塩素系漂白剤を使用した拭き上げによる消毒を実施しております。
また、施設を利用される方の手指衛生の効果的な手法については、ポスター掲示やチラシの配布など、さらなる周知徹底を図っております。
追加で、先ほど大項目1の中項目2の細目4のご質問の再質問におきまして、協力医療機関に拡大するというところで、私のほうでプラスの15から20床と申し上げましたが、指定医療機関8件を含めて15から20床でありますので、答弁訂正させていただきます。
⑩市民向けの遠隔診療や相談について、本市が把握している現状を、本市の見解も含めてお伺いいたします。
健康福祉部長: 市民向けの遠隔診療や相談につきましてですが、国からは2月28日付事務連絡におきまして、新型コロナウイルス感染症患者の増加に際しての電話や情報通信機器を用いた診療や処方箋の取扱いについて通知が出されました。
この通知では、感染防止の観点から、慢性疾患等を有する定期受診患者等が継続的な医療、投薬を必要とする場合の電話や情報通信機器を用いた診療により、ファクシミリ等による処方箋情報の送付等の対応に関する取扱いが示されており、市におきましては、速やかに医師会、歯科医師会、薬剤師会を通じて周知したところであります。
各医療機関では、それぞれの実情に合わせて取組を検討し、対応していただいております。
⑪対策本部の構成員が感染した場合、対策本部自体が対面で開催できないことも考えられますが、本市の対応をお伺いいたします。
総務部長: 防災室での会議開催が困難となった場合には、災害対策本部員またはその代理の職員が自席のパソコンにおいて、行政情報端末のメッセージ機能や、即時に情報を共有できる災害対応クロノジー型データベース、これはアクセスというデータベースソフトを基に職員が自ら開発したものですが、この災害対応クロノジー型データベースなどをもって会議に代えるなど、弾力的な対応をしてまいります。
⑫新型コロナウイルスについて、オリンピックへの影響を最小化するための本市の取り組みをお伺いいたします。
政策調整部長: 本年2月に政府が策定いたしました新型コロナウイルス感染症対策の基本方針及び大会組織委員会のイベントを実施するにあたっての対処方針を参考としながら、本市対策本部の方針に基づき感染予防対策を進めるとともに、大会組織委員会や県などの関係機関と連携を図り、安全にオリンピックが開催されるよう努めてまいります。
⑬新型コロナウイルスについて、今後の本市での対策方針をお伺いいたします。
市長: 昨日、政府において緊急対応策の第二弾が決定されました。内容としては、1つには感染拡大防止策と医療提供体制の整備、2つ目には臨時休校に伴う課題への対応、3つ目には事業活動の縮小や雇用への対応、4つ目には事態の変化に即応した緊急措置の措置の4本柱が示されております。
市としては、現在情報を収集し、その対応を検討しているところですが、大規模イベント等につきましては、政府方針に沿ってさらに10日ほど見直しをお願いしてまいらなければならないと考えておりますし、検査体制につきましては、先ほど健康福祉部長答弁しましたとおり、本市におきましてもPCR検査を月内には実施できるよう体制を整備してまいります。
また、学童保育の延長等に要した経費については適切に措置する必要がありますし、臨時休校に伴う補償や中小企業等への資金対策については、市内の事業者などが活用できるよう情報を提供していくとともに、実質無利子など手厚い措置になっているようでありますけれども、補償料や利払いに対し、市として支援できるものについては実施してまいる考えであります。
さらに、このような厳しい状況下でもピンチをチャンスに変えるような取組を応援する方策も検討したいと考えております。
いずれにせよ、国の緊急対応策に対応した市独自の対策を早急に取りまとめるとともに、必要があればこの会期中に追加補正予算をお願いしたいと考えております。
業務の効率化・市民サービスの向上について
ICTの推進について
①昨年、真結の会では「AIや RPA などを活用し職員の事務処理作業などを集約、本来の業務を強化するなど一層の市民サービスの質の向上」を要望しましたが、令和2年度予算案への反映状況をお伺いいたします。
政策調整部長: 令和2年度につきましては、市民税などの申告関係業務や介護保険認定申請業務などでAI─OCRの導入経費を計上しております。
また、RPAにつきましても、介護保険認定申請書や保育所入所申請書のシステム入力業務などでの導入経費を計上しているところであります。
②総務省ではスマート自治体の実現に向けて、2020年度地方財政対策としてRPAやテレワーク等が対象の特別交付税措置を講じますが、本市での活用予定をお伺いいたします。
政策調整部長: 本市におきましては、先ほど答弁いたしましたとおり、次年度RPAの導入を予定しておりますことから、導入に係る経費など対象経費を国に報告し、措置いただくことを考えております。
市税収納のキャッシュレス化について
①令和2年度予算案に盛り込まれている市税収納のキャッシュレス化について、その内容を、対象キャッシュレス事業者も含めてお伺いいたします。
財務部長: 市税収納のキャッシュレス化については、納税者の利便性向上のため、スマートフォンの決済アプリを活用して実施するもので、キャッシュレス事業者はLINEペイ、ペイペイ、ペイB、支払秘書のアプリを提供する4者であります。
具体的には、納税者がこの4つのアプリの中から1つをダウンロードの上、必要事項を登録し、スマートフォンのスキャン機能を用いて納付書のバーコードを読み込み、キャッシュレス決済する方法により行うもので、納付書とスマートフォンがあればいつでもどこでも納付が可能となります。
窓口でのQRコード等によるキャッシュレス決済について
①市役所窓口や支所で各種証明書を交付する際の手数料徴収時、つり銭が不足する可能性があるか、これまでの状況も含めてお伺いいたします。
市民・文化スポーツ部長: 釣銭につきましては、適宜金融機関で両替を行い、準備しておりますので、不足は生じないものと考えております。また、これまで不足を生じたことはございません。
②本市において、QRコード等によるキャッシュレス決済を導入した場合、市民の利便性向上の効果をお伺いいたします。
市民・文化スポーツ部長: 現金が不要である安全性と、紙幣や硬貨を取り出す手間がなく、簡単、迅速に支払いを行うことができることや、支払いに要する時間が短縮されることにより、窓口の混雑緩和にもつながることなどから、市民の利便性向上の効果があるものと考えております。
③本市において、QRコード等によるキャッシュレス決済を導入した場合、職員の負担軽減効果をお伺いいたします。
市民・文化スポーツ部長: QRコード等による決済を導入することで、現金を取り扱う件数が減少し、釣銭の受渡しやレジの精算処理など現金管理において、職員の負担軽減の効果があるものと考えております。
④QRコード等によるキャッシュレス決済を導入する自治体が増えていますが、導入することについて、本市の見解を、スケジュールも含めてお伺いいたします。
市民・文化スポーツ部長: 国が平成30年に策定したキャッシュレス・ビジョンでは、キャッシュレス決済の普及推進策の一つとして、行政機関におけるキャッシュレス決済の利用促進を掲げており、議員ご指摘のとおり、昨年から各種証明等についてキャッシュレス決済を導入する自治体が増えている状況となっております。
本市といたしましても、市民の利便性向上と職員の負担軽減のため、キャッシュレス決済の導入は有効であると考えております。
今後決済方法を含め、導入に伴う費用や準備期間等を踏まえながら、導入に向けて検討してまいります。
本市の活性化について
SDGsについて
①令和2年度本市予算案において、SDGsの考え方が反映された主な事業をお伺いいたします。
政策調整部長: 本市では、これまでも様々なまちづくりの施策を進める中で、SDGsの目標達成に資する取組を進めているところであります。令和2年度におきましても、例えば17の目標の一つ、気候変動への対応に関しましては、太陽光発電システム設置助成事業やクールチョイス普及啓発事業など、ジェンダー平等、女性の活躍に関しましては、女性が輝くまちづくり推進事業や働く女性応援事業など、健康や福祉の促進に関しましては、健都ふくしま創造事業などを実施してまいります。
②SDGsの考え方について、第6次総合計画にどの様に反映する見通しかお伺いいたします。
政策調整部長: 現在策定を進めております新総合計画では、目指すべき将来のまちの姿の実現に向けて意識すべき重要な視点として、福島らしさを生かした新ステージの形成や持続可能性の実現など、4つの視点を設定したところであります。
この4つの視点は、これまでの総合計画では明確でなかった各施策の根本にあるべき理念や思想、また将来に向けた共通の考え方であり、これを浸透させていくために今般新たに盛り込んだものであります。
この視点の一つであります持続可能性の実現におきまして、地域としての持続可能性を高めることを位置づけ、その中でSDGsの要素や考え方についても反映させる考えであります。
③現在本市が行っている各種事業や、予算案・総合計画について、SDGsの考え方を取り入れている事業を分類・整理し、一覧表等の形式で分かりやすく本市の取り組みをウェブサイト等で知らせる仕組みづくりも大切であると考えますが、本市の見解をお伺いいたします。
政策調整部長: 本市におきましては、先ほど答弁いたしましたとおり、現在も様々なまちづくりの施策を進める中で、SDGsの目標達成に資する取組を進めているところでありますが、今後におきましてはSDGsの目標達成に資する市の取組を分類、整理し、ホームページ等を通じ、市民の皆様をはじめ対外的にもSDGsに係る本市の取組をアピールしてまいりたいと考えております。